こんにちは。AWESOME JAPANの山崎です。
皆さんは鍵をかけ忘れて困った思い出はありますか?家から最寄り駅まで行って改札を通ったあと「アレ?鍵かけたっけ?」となったことは?家の鍵というのは防犯の第一歩で窃盗などの犯罪への最終防衛ラインでもあります。鍵をかけていないのは問題ですがかけ忘れを気にして会社や学校に遅れるというのも同じく問題ですよね。自動で鍵がかかってくれたり外から鍵を掛けられたらいいのに、と思うことが自分は結構あります。
ちょっと前にIOT(モノのインターネット)という概念を紹介したような気がしますが今回もそんな「スマート化・ネットワーク化」の時代を作っていくであろうデバイスの紹介です。
これがSESAMEです。「ゴマ」という意味ですが多分『アリババと40人の盗賊』に出てくる「開けゴマ(Open sesame)」から来ているのでしょう。こちらは鍵をスマートフォンから掛けたり、鍵が閉まっているかを外からチェックできる機械です。ページには売りが6点で書かれています。
- 鍵にサヨナラを言いましょう: 家の鍵をアプリや設定したノックのパターンで開けましょう。もう鍵は必要ありません。
- 共有アクセス: 鍵を持っていない客を家に入れられます。誰が家に入れるのか電子的に管理しましょう。
- ログ記録: ドアがいつ開いたか、いつ閉まったかをログで記録できます。
- 設置は数秒: ドアにSESAMEをテープで貼り付けるだけで設置完了です。部品の交換も工具も必要ありません。
- デッドボルト錠ならフィットします: SESAMEは特許取得ずみの調整機構で世界のほとんどのシングルシリンダーデッドボルト錠に取り付けが可能です(今のところはアメリカ・カナダ・オーストラリアの錠に最適化)
- 長いバッテリー寿命: SESAMEは同梱の電池で500日の寿命を持ち、残量が減った時は通知します
この6点で大方できることが分かるかと思います。鍵なしでもスマホで施錠・解錠できるだけで素晴らしいですが、取り付けが簡単な点とWi-Fiアダプターとの接続で世界のどこからでも鍵の状態を把握できるのはまるでSFみたいですね。ノックのパターンや「開けゴマ」のようなフレーズをいうことで解錠できる機能もあるようです。
また屋内のノブに取り付けるため、今までの鍵も問題なく使用できます。
便利になる素晴らしいデバイスですが、昨今のハッキング問題のニュースを見ると「家の鍵をネットにつなぐなんてハッキングされたらヤバイじゃないか」という心配はありますよね。
SESAMEは通信するときにデータを軍事規格の暗号化方式であるAES 256bit規格で暗号化し、通信自体もTLS 1.2というプロトコルで暗号化することでハッキングを防いでいます。アメリカ軍や他の軍と同じ規格で暗号化することで、通信経路からデータを読み取ってハッキングすることは基本的に出来ないということですね。
無論ノックや声で解錠する設定はセキュリティレベルを下げることにもつながるので、そういったパターンを設定したら人に見られない・聞かれないようにすることや、鍵として使えるスマホのセキュリティには一層注意を払う必要がありそうです。
インターネットはこのように使う方法もあるのだ、という新しい可能性を見せてくれるSESAME。将来はこのような鍵の形も普及していくのでしょうか。
このプロジェクトは執筆時現在(2015年3月上旬)、100,000ドルの目標に対して520,000ドルの支援を調達しています。このペースで伸びるとあと1ヶ月半の支援でどこまで行くのか期待されます。
プロジェクトページはコチラから、日本からの詳しい支援に関してはコチラからどうぞ。